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絵本の読み聞かせの目的


前回、絵本の読み聞かせの効果についてお話しました。情緒が安定し自己肯定感が高く、自ら学び考える力を持ち、人の気持ちを理解して自分の意見もちゃんと言え良好な人間関係を築くことができる能力、生きる力の基礎を身に着けていける可能性があるとお伝えしました。


それでは、これが絵本の読み聞かせをする目的なのでしょうか?


もちろん様々な効果を意識して読み聞かせをすることは良いことだと思います。ですがそれだけでは少し味気ないような、もったいないような気もします。


Comobi代表のマチュー・ギヨームは両親との絵本の読み聞かせの時間はただただ「楽しかった」と語ります。子どもの頃に両親と一緒に絵本を読む時間はとても楽しい「いい時間」だったそうです。そのことをずっと覚えていて、自分に子どもができて自然と絵本を手に取りました。そしてまた、自身の子どもたちとの絵本の時間は「楽しく、とてもいい時間だ」と語ります。


長いようで短い子育て人生の中で、どれだけ親と一緒に「楽しかった」と子どもたちに思ってもらえることがあるでしょうか?日常の大量にある細々とした事に追われ、それをこなしていくことに精一杯で、親子の「楽しい時間」を過ごす事ができているのか、私自身も自分に問いかけます。


絵本の読み聞かせは、たとえ短い時間でも「親子の楽しい時間」をつくり出してくれる一つの素敵なツールではないでしょうか。子どもと絵本を読むのは楽しいから、ママ、パパと絵本を読むのは楽しいから絵本を手に取る。そして子どもたちが成長して親になり、彼らの子どもたちと楽しい、いい時間を過ごす。そんな親から子へ、そのまた子どもたちへと受け継がれる「楽しいひと」時をつくるお手伝いができる、絵本はそんな存在でもあるのではないかと思います。