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息子がピクルスを食べたいと言った日



「ママ、僕ピクルスが食べたい!」



ある日突然、4歳の息子が言い出した。自分はピクルスが食べたいけど家にはないから買ってきてほしいと。でも、こんな突拍子もない事を言うのはいつもの事だし、私はあれやこれやと忙しかったので、はいはい、わかったよーと軽くながしていた。それでも次の日もピクルスが食べたいと主張し、ちょっと待っててねーとまたもやながし、それでも次の日もピクルスと言うのだ。相当食べたいらしい。 なぜこんなにも4歳の息子がピクルスを食べたいのか?

ちょっと不思議に思いながらも思い当たる節があった。最近寝る前に「はらぺこあおむし」を読んでいたからだ。この絵本の中には『あおむし』が大きくなって素敵な蝶になる為に様々な食べものをたくさん食べる。その中の1つにあの『ピクルス』が入っているのだ。しかもどうやら大好きな「おさるのジョージ」の中でもピクルスが出てきたらしく、「ジョージのようにピクルスが食べたい」と言っていた。


私はそう言えば冷蔵庫にちょっとだけ残っているピクルスを思い出し、先っぽだけ少し切って彼に見せた。たぶんあんまり好きじゃないと思うよ、と言う私と長男を横目に期待いっぱいのキラキラした顔でそのピクルスの切れ端の、そのまた端っこを口に入れた。ん?という表情になり、いやいやもう一度といった感じで再度口の中に入れるが、やっぱり口から出して「おいしくない...いらない」と言って去って行った。ほらねーと言ってなぜか長男も口に入れるも「やっぱおいしくない!」と言ってどこかに行ってしまった。歯型のついたピクルスが弱々しくお皿に置かれていた。

その日の夜の「はらぺこあおむし」の読み聞かせからピクルスは「僕はコレとコレとコレは好きだけど、ピクルスとサラミは嫌い」となぜかサラミまでとばっちりを受けて嫌いのカテゴリーに分けられていた。







こうやって4歳の息子は創造の世界からピクルスに対する意欲を湧かし、現実世界でその物は実際どうだったのか試し体験して結論を出しました。


私は一切食べなさいとは言ってなくて、彼がまわりの環境から感じて、彼が行動を起こし、私がやったのはピクルスを小さく切っただけ。

こんな風にも小さな子どもの意欲って育っていくんですね。

そしてまた、何かの折にまたピクルスが美味しそうに感じる出来事があったら、今度は美味しく食べられるかもしれない。


それは彼が成長しているから。

今は美味しいと感じなくても、1年後、2年後には美味しいと感じているかもしれない。


これからの長い人生、ピクルスに限らず(いや、ピクルスに至ってはそんなに食べてほしいとは思ってないけど…)様々素敵なチャンスがありますように。